①からのつづきです。
前回は、CADの仕事をしていたときのエピソードを書きましたが、
新卒で入社したのは金融の会社でした。
実は私は、高校時代にホームセンターでレジのアルバイトをしていて、
そのときに心に決めたことがありました。
「お金を扱う仕事だけは、絶対に就くまい」
アルバイト先のホームセンターは、パートのおばさんも、同じアルバイトの仲間も、
社員の皆さんも、とてもいい人たちばかりでした。
ただ、レジ業務がなかなかシビアでした。
レジを締めると、翌日には
「レジの打ち込み後の残高」と「実際の現金の残高」が合っていたかどうか、
名前の横に〇か×(休みの日は「休」)で休憩室に掲示されるのです。
ペアでレジに入ると、ペアの二人とも同じ結果がつきます。
もちろん、私は〇が付く日のほうが少なく、ほとんどが×。
ペアを組んだ人も、もれなく×です。
ひとりでレジに入って×がつくほうが、まだ気がラクでした。
ある時、あまりにも私が×ばかりなので、
「1か月〇しかついていない」パートさんとレジを組むことになりました。
きっと、私に緊張感を与えようとしたのでしょう。
いらぬプレッシャーです。
案の定、私は×でした。そして彼女も×をつけられてしまいました。
彼女がミスしたのかもしれない。
でも、私自身も「きっと私が間違えたんだろうな」という、
しょうもない自信がありました。
その時ばかりは、休憩室の空気がとても気まずかったのを覚えています。
その後、私はお客様がほとんど来ないCD売り場のレジになりましたが、
そこでも×をつけることになり、
ついに自分に嫌気がさしてアルバイトをやめました。
そして、就職先を決めるときには、
「絶対にお金を扱う会社はやめよう。庶務をやるんだ!」
と心に決めていたのに、
学校から「金融に推薦できるよ」と言われ、
ボーナスも良かったので、結局金融に就職しました。
あの時の自分に言いたい。
やめておけ、大事件を起こすぞ……
続きます。